日本語教師の給料調査2025年版 東京・都市圏・地方でどう違う?
日本語教師の仕事を探す際、最も気になる条件のひとつが給与です。やりがいはもちろん大切ですが、生活を安定させるには現実的な収入の水準を理解することが欠かせません。
そこで今回は、2025年9月3日までに全国の日本語教育機関によって掲載された求人をもとに専任講師・非常勤講師の最低保証額を調査し、「東京」「都市圏」「地方」の三つに分けて相場を整理しました。
そこで今回は、2025年9月3日までに全国の日本語教育機関によって掲載された求人をもとに専任講師・非常勤講師の最低保証額を調査し、「東京」「都市圏」「地方」の三つに分けて相場を整理しました。
東京
東京の専任講師の平均月給は約24万6千円、年収(求人に賞与が記載されているものは賞与を加算しています)約332万円。中央値も25万円で、日本語教育業界における「基準点」となっています。求人数も全国で最も多く、キャリアのスタートや転職の際にはまず「東京水準」を参考にするのが現実的です。
ただし注意すべきは、生活コストの高さです。特に家賃は全国的に見ても突出しており、給与の額面以上に実質的な生活余力を圧迫します。給与条件を確認するときには、生活費の水準もあわせて考える必要があります。
非常勤講師は、1コマあたりの平均が2,047円、中央値も2,000円に達しています。「1コマ=2,000円」という相場は東京では確固たる基準となっていると言えるでしょう。
ただし注意すべきは、生活コストの高さです。特に家賃は全国的に見ても突出しており、給与の額面以上に実質的な生活余力を圧迫します。給与条件を確認するときには、生活費の水準もあわせて考える必要があります。
非常勤講師は、1コマあたりの平均が2,047円、中央値も2,000円に達しています。「1コマ=2,000円」という相場は東京では確固たる基準となっていると言えるでしょう。
都市圏
次に都市圏、(神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫、福岡)などの大都市を見てみましょう。専任講師の月給は首都圏と福岡では24万円台に集中し、年収は310万〜320万円前後に落ち着きます。
大阪や愛知なども首都圏と比べると同等水準で、給与水準は安定。さらに学校数が多いため、条件を比較して自分に合った職場を探す余地が広いのが都市圏で働くメリットです。京都や兵庫はその他の都市圏と比べると下がります。
非常勤講師は、首都圏と福岡で1コマ2,000円前後が基準。ついで、大阪や愛知、その下に京都、兵庫となります。
大阪や愛知なども首都圏と比べると同等水準で、給与水準は安定。さらに学校数が多いため、条件を比較して自分に合った職場を探す余地が広いのが都市圏で働くメリットです。京都や兵庫はその他の都市圏と比べると下がります。
非常勤講師は、首都圏と福岡で1コマ2,000円前後が基準。ついで、大阪や愛知、その下に京都、兵庫となります。
地方
地方の専任講師は月給<22万円台、年収290万〜300万円前後が中心です。給与は都市圏に比べると低めですが、生活コストは都市圏よりも抑えられるため、実際の暮らしやすさでは必ずしも劣るとは限りません。求人の数は少ないものの、地域密着型で落ち着いた教育環境を望む人にとっては魅力ある選択肢です。
非常勤講師のコマ単価は1,800円台が目立ち、収入を安定させるには授業数の確保が大きな課題となります。学校数が限られるため、複数校の掛け持ちを前提にした働き方が求められることも少なくありません。
非常勤講師のコマ単価は1,800円台が目立ち、収入を安定させるには授業数の確保が大きな課題となります。学校数が限られるため、複数校の掛け持ちを前提にした働き方が求められることも少なくありません。
非常勤講師のリアルな収入イメージ
非常勤を希望する方にとって重要なのは、「週にどれだけ授業を持つか」で収入が大きく変わるという点です。未経験の先生の場合、最初は週2日・8コマ程度の担当が一般的で、コマ単価2,000円で計算すると月収はおよそ6万4,000円となります。経験を積んで週24コマ程度を担当できるようになれば、月収は約19万2,000円にまで増え、生活の柱となる水準に近づきます。
ただし、日本語学校の授業は年間190〜200日程度、4学期制で行われており、学期間の休みや夏休みには授業がなくなるため、非常勤講師は収入がゼロになる期間が発生します。したがって、単価と授業数だけでなく、学校のスケジュールや休暇期間の扱いを把握しておくことが極めて重要です。
さらに、求人によっては1コマ1,800円でも授業前後の打ち合わせや添削業務に対して別途1,000円以上が支給される場合があり、実質的には2,000円を超える待遇になるケースもあります。こうした違いは求人票を丁寧に読み込まなければ見落としやすいため、細部まで確認することが必要です。
ただし、日本語学校の授業は年間190〜200日程度、4学期制で行われており、学期間の休みや夏休みには授業がなくなるため、非常勤講師は収入がゼロになる期間が発生します。したがって、単価と授業数だけでなく、学校のスケジュールや休暇期間の扱いを把握しておくことが極めて重要です。
さらに、求人によっては1コマ1,800円でも授業前後の打ち合わせや添削業務に対して別途1,000円以上が支給される場合があり、実質的には2,000円を超える待遇になるケースもあります。こうした違いは求人票を丁寧に読み込まなければ見落としやすいため、細部まで確認することが必要です。
求職者の方々へ
今回の調査から見えてくるのは、専任を目指すなら年収300万円を超えるかどうかがひとつの目安になるということです。非常勤の場合は「1コマ2,000円」が都市圏における基準値であり、それを下回る場合でも付随業務の手当や授業数を加味して総合的に判断すべきです。
また、賞与の有無は収入を大きく左右します。たとえば月給25万円であれば、賞与なしでは年収300万円、賞与2か月分があれば350万円と大きな差が生じます。求人を見るときには月給だけでなく、賞与・昇給制度の有無を確認することが不可欠です。
また、賞与の有無は収入を大きく左右します。たとえば月給25万円であれば、賞与なしでは年収300万円、賞与2か月分があれば350万円と大きな差が生じます。求人を見るときには月給だけでなく、賞与・昇給制度の有無を確認することが不可欠です。
まとめー給与相場はキャリア設計の出発点
東京は業界の基準点であり、都市圏は比較と選択の幅が広い舞台です。地方は給与水準こそ低めですが、生活コストや教育環境の豊かさが大きな魅力です。そして非常勤の場合、授業数の確保と学年暦の理解が収入安定のカギとなります。
給与相場は単なる数値ではなく、働き方やライフスタイルを設計するための出発点です。この情報をもとに、自分の価値観や生活に合ったキャリアを選び取りましょう。
給与相場は単なる数値ではなく、働き方やライフスタイルを設計するための出発点です。この情報をもとに、自分の価値観や生活に合ったキャリアを選び取りましょう。