記憶率90%?!エビングハウスのラーニングピラミッド×日本語教育

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記憶率90%?!エビングハウスのラーニングピラミッド×日本語教育

ラーニングピラミッドとは

学習とは、情報の取得とその定着を目指す行為です。しかし、すべての学習方法が誰にとっても等しく効果的であるわけではありません。

ドイツの心理学者、エビングハウスによって示されたラーニングモデルとは、異なる学習方法によって、記憶の定着率に大きな違いが出るというものです。

このラーニングピラミッドを日本語教育に当てはめて考えていきたいと思います。

ラーニングピラミッドを日本語教育に当てはめると

1 講義(記憶率5%)

これは伝統的な講義スタイルで、先生が前に立ち、学生が受動的に聞いている状態を想像してください。日本語の授業で言えば、文法や語彙の解説などが該当します。

2 読書(記憶率10%)

これは教科書や読み物を読む行為を指します。例えば、日本語の読解の教材を使用しての学習が該当します。

3 視聴覚(記憶率20%)

教材の中に挿絵や図解があったり、動画などを使用して学ぶ方法です。例として、日本の文化や歴史に関する動画を視聴する授業が考えられます。

4 デモンストレーション(記憶率30%)

具体的な実践を見せることです。日本語の授業では、実際の会話のデモンストレーションや、ロールプレイを行うことが該当します。

5 グループ討論(記憶率50%)

学生同士での情報の共有や議論を指します。例として、与えられたトピックに基づいてのディスカッションや意見交換などが考えられます。

6 自ら体験する(記憶率75%)

自ら手を動かし、体験を通して学ぶ方法です。日本語の授業で言えば、実際にロールプレイを行ったり、日本語だけでの会話の練習などが該当します。

7 他の人に教える(記憶率90%)

自分が学んだことを他者に教えることで、深く理解し、記憶に定着させる方法です。日本語の授業で言えば、学生が互いに教え合うセッションやプレゼンテーションが考えられます。

このピラミッドを参考にすると、日本語の授業では、ただの講義や読書だけでなく、実践やディスカッション、そして教え合いの機会を増やすことで、より効果的な学習が期待できるでしょう。

ラーニングモデルには批判も

エビングハウスのラーニングピラミッドは、教育の現場でよく引用されるモデルですが、批判の声も存在します。このピラミッドのデータ源やその一般化の妥当性に疑問が投げかけられています。

しかし、日本語教育において、その背景にある思想を捉えることは非常に価値があります。要するに、「受動的な学習」よりも「能動的な学習」の方が、学習内容が定着しやすいという指針です。

実際の授業で、学生が日本語を能動的に使う機会を増やすことで、より深い理解を促すことができるでしょう。ラーニングピラミッドの具体的な数値に固執するのではなく、背後にある思想を取り入れ、効果的な教育手法を模索することが重要です。

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