中級~上級レベルの日本語授業で使える長文発話練習「フェルミ推定」
フェルミ推定というのは、特にトップ企業の採用試験でよく使われる地頭力を測る手法です。具体的な問題例としては、「日本の外食市場の規模は?」や「日本で年間に使われる割り箸は何本?」などがあります。一見、答えられないような問題ですが、その目的は正確な答えを出すことではありません。
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フェルミ推定の一般的な問題と解答のアプローチ
一般的な問題例
フェルミ推定でよく知られている問題は、
「アメリカのシカゴには何人のピアノの調律師がいるか?」
です。この問題は、シカゴ大学の学生に対してフェルミ自身が出題したとされています。
解答の出し方
①データの仮定
まず、必要なデータを仮定します。例えば、シカゴの人口は300万人、1世帯あたりの人数が平均3人、10世帯に1台のピアノがある、など。
②計算の進行
仮定したデータを元に計算を進めます。例えば、シカゴの世帯数は300万人 ÷ 3 = 100万世帯、ピアノの総数は100万世帯 ÷ 10 = 10万台など。
③結論の導出
最後に、これらの計算から結論を導き出します。例えば、調律師の人数は10万台 ÷ 750 = 約130人となります。
このようなアプローチを用いることで、フェルミ推定は留学生にとっても論理的な思考力を鍛える素晴らしいツールとなります。
答えより過程が重要
フェルミ推定の真の目的は、どれだけ説得力のある答えを出せるかです。そのためには、答えに至る過程や根拠が重要となります。この手法は、答えを出す過程を評価するため、説得力のある答えを出すスキルが鍛えられます。
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言語力と論理力の向上
フェルミ推定は、ただの問題解決以上の効果があります。文と文のつながりや、接続詞の使い方など、日本語力の向上にも寄与します。さらに、論理的思考力も高まります。
筆者自身もこの手法を用いて、地頭の良い学生から素晴らしい答えを聞くことがよくありました。
フェルミ推定のコツは、多くの解説や参考書で紹介されています。特におすすめの一冊は、「現役東大生が書いた地頭を鍛えるフェルミ推定ノート」です。
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