認定日本語教育機関の核心部分!教育課程編成のポイント

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認定日本語教育機関の核心部分!教育課程編成のポイント

2024年から施行される日本語教育機関認定法、その認定審査において最も重要な「教育課程」について、「教育課程編成のための指針(案)」が文化庁より発表されました。

教育課程編成の指針(案)

この「教育課程編成のための指針(案)」は、認定日本語教育機関における教育課程の設計と実施に関する詳細なガイドラインを提供しています。この文書は、教育の目的、到達レベル、評価方法、教育内容、学習時間、教材選定、学習成果の評価など、多くの要素にわたる指針を示しています。

以下で、教育課程編成の指針案の留学分野について重要なポイントを紹介します。

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「留学」の教育課程編成のポイント

1.教育課程編成の考え方


学習目標や到達目標に、日本語の表現力、理解力についてだけでなく、

・進路先で求められる日本語能力
・日本語学習への関心・意欲・態度

を盛り込むことが必要になっています。

2.課程の到達レベル・到達目標と留意点


・日本語教育の参照枠の参照

課程の到達目標は、「日本語教育の参照枠(報告)」の「全体的な尺度」及び「言語能力別の熟達度」を参照することが必要です。

・Can-doの作成

課程の到達目標を具体的な言語能力記述文(Cando)を設定することも必要です。

3.修業期間・学習時間


主となる対象者の背景や特性(漢字圏・非漢字圏、学習歴、目標とする進路等)、想定する入学当初の日本語レベルを明確にすることが求められます。

5.学習内容


設置する課程では、課程全体を通して、五つの言語活動(「聞くこと」「読むこと」「話すこと(会話・発表)」「書くこと」)を盛り込むことが必要です。

8.学習成果の評価


・評価方法

評価方法はテストや試験だけでなく、パフォーマンス評価、自己評価、他者評価、成果物提出などを多角的に組み合わせることが求められています。また評価活動は学習プロセスの一部として組み入れ、評価基準を学習者と共有することも求められています。

・成績基準の共有

設定した評価の内容、成績基準等については、事前に教員・学習者(生徒)と共有することが必須となっています。

・自己管理能力の向上を目指す要素

学習活動には自己管理能力の向上を目指す要素を組み込むことが必要です。具体的には、チェックリストを用いた自己評価、学習目標の設定、振り返り、ポートフォリオ作成などを行い、それぞれの課程とレベルで適切な時間を配分することが求められます。

・評価のタイミング

学期、科目だけでなく、課程全体の評価も行うことが必要です。

・熟達度テスト

期末試験等の到達度テストだけでなく、必要に応じて学生のある時点での日本語能力を測る熟達度テストの実施も求められています。

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持続的な改善と革新への取り組み

持続的な改善と革新への取り組み
最後に、これらのガイドラインと要件は日本語教育機関が高い教育水準を維持するための重要なステップです。しかし、実施には教員と学習者双方の協力と理解が不可欠です。

特に、多角的な評価方法や自己管理能力の向上は、教育の質を高めるだけでなく、学習者がより自律的に、そして効果的に学習するための土壌を作ります。これからも、日本語教育機関は持続的な改善と革新に取り組む必要があります。